「ブラック企業ですらやらない」新専攻の大学教員がすぐに『契約終了』で怒り!教育主任「俺が一緒にやっていける自信ない」…教員12人が自主的に去る事態に
MBSニュース 2023/5/16(火) 15:21配信
去年12月、ある大学教員に勤務先の大学から1枚の文書が届きました。そこに書かれていたのは「専任嘱託教授契約終了のお知らせ」。契約終了に至った理由は一切書かれていません。紙1枚、たった4行の契約終了通知に、教員は憤っています。
「奈落の底にたたき落とされた」たった4行の契約終了通知
東京・新大久保。若手ミュージシャンの楽曲に聴き入る音楽プロデューサーの脇田敬さん。これまで経験したことのない怒りをいま抱えているといいます。
(音楽プロデューサー 脇田敬さん)
「衝撃ですね。もう本当、奈落の底にたたき落とされたというか」
事の発端は教授を務めていた大学から届いた1通の郵便でした。
(記者)「たった4行…」
(脇田さん)「そうなんですよ。本当に理由も何もない」
空白のほうが目立つ1枚の文書。そこには次のようなことが書かれていました。
【文書より】
『今年度まで専任嘱託教授としてご勤務いただきましたが2022年度末(2023年3月31日)をもちまして契約を終了させていただきます。2023年度の契約は更新いたしませんので、ご了解の程よろしくお願いいたします』
わずか4行の契約終了通知。理由は一切記されていません。
(元大阪音大・専任嘱託教授 脇田敬さん)
「暴力的な書類だと思いますけどね。それを食らわされて本当にどうしたものかと思いましたけどね」
新専攻立ち上げの中心人物の一人だった
郵便の送り主は大阪音楽大学。創立100年を超え、音楽界に数多の人材を輩出してきました。
大阪音大は、デジタル化など音楽シーンの変化に対応できる人材を育成しようと、去年4月にミュージックビジネス専攻を開設。専攻は多くの学生を集め、それまで10年以上も定員割れが続いていた大阪音大の危機を救いました。脇田さんはこの専攻立ち上げの中心人物の一人でした。
(元大阪音大・専任嘱託教授 脇田敬さん)
「音楽業界の未来を引っ張っていくような人材を業界に送り込むんだという気持ちですね。学生たちにしっかりとその夢をかなえさせてあげたいという気持ちと、自分たちの考えた志を達成したいと思って、去年4月からずっと頑張ってきた」
しかし徐々に教員のリーダー格である教育主任との間で対立が生じていったといいます。そんな中で郵便が大阪音大から届いたのです。脇田さんはすぐに面談を申し入れ、理由の説明を求めましたが、教育主任はこうはぐらかします。
(教育主任)
「俺の気持ちで言えば、先生としての脇田さんを何ら否定するものはないし、講師としての評価がNOだったということは何も俺にはない」