児童生徒への「不適切指導」防ぐ校内研修実施へ 広島県東広島市教委、中2指導死訴訟の和解受け

児童生徒への「不適切指導」防ぐ校内研修実施へ 広島県東広島市教委、中2指導死訴訟の和解受け
中国新聞デジタル 2023/5/15(月) 10:11配信

 広島県東広島市教委は、教員による児童生徒への不適切な指導を防ぐための定期研修を、6月にも市立小中全47校で始めると決めた。暴力的な指導などを受け自殺した市立中生徒の遺族との訴訟の和解を受けた取り組み。現場の指導実態の把握や、国の手引書を踏まえた指導スキル向上を図る。

 児童生徒の命を守るための市教委の指針「トライアングルプラン」で打ち出した。「不適切な指導が不登校や自殺のきっかけになる場合もある」と明記。文部科学省が昨年12月に改訂し、初めて不適切指導の具体例を盛り込んだ教員の手引書「生徒指導提要」を題材に、研修を開くとする。

 今後、各校長会と協議し、各校の実情に合う具体策を詰める。想定では、教員の資質や経験によってばらつきがある指導の現状や児童生徒の受け止めを、アンケートなどで把握。生徒指導主事たちを講師とした研修を定期的に開いて、過度な叱責(しっせき)が子どもを追い詰めることへの理解を促し、発達段階に応じた適切な対応方法などを伝える。

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