「保育士が園児をトイレに閉じ込める」「暑い日に園庭に立たされる」認可保育園への監査・指導が不十分として市民団体が要望書提出 島根県・松江市

「保育士が園児をトイレに閉じ込める」「暑い日に園庭に立たされる」認可保育園への監査・指導が不十分として市民団体が要望書提出 島根県・松江市
BSS山陰放送 2023/6/21(水) 19:08配信

島根県松江市の認可保育園で、複数の保育士による不適切な保育があったとの苦情を受け、市が実施した監査などが不十分として、21日市民団体が業務改善を求める要望書を提出しました。

松江市に業務改善要望書を提出したのは、市民団体「こどものこころを守る会」です。

こどものこころを守る会の代表
「(娘が)『自分にはどうしても小学校の担任が(当時の)保育園の先生に見える。怖い。学校に行きたくない』といって2年生になってからは完全に不登校になっています。」

会の代表によりますと、自身の娘(現在小学2年生)が松江市内の認可保育園に通っていた当時、保育士から受けた心理的虐待ととられる不適切な保育が原因で退園し、その後小学校に進学したものの、今年1月から当時の記憶のフラッシュバックなどを感じて不登校となり、現在心理療法を受けているということです。

こどものこころを守る会の代表
「娘が年長の時、たくさんの友だちが不適切保育にあう場面の話をしました。『廊下に立たせる』とか『園児をトイレに閉じ込める』とか『おやつのジャムパンを食べさせてもらえない子がいる』『いつも反省しなさいと怖い顔で言われる』信じられない話がどんどん出てきました。」

会が提出した書類には、当時の他の保護者から聞き取りした内容として「8月の暑い日に園庭に立たされる」「トイレに行かせてもらえない」「先生の許す答えでないと許されない」などの内容が記載されています。

保育園を運営する社会福祉法人に取材したところ、2021年12月に市からの施設監査を受けたことを認め、「保育内容について保護者から疑念を持たれたことをかえりみて、今後は保護者と相互理解を深めたうえで、保育を実施するよう努めてください。また、不適切な保育を行っていると誤解を与える指導方法については見直すようにして下さい。」と指導を受けたことを明らかにしました。

こどものこころを守る会の代表
「なぜ松江市は特別監査でなく一般監査をおこなったのか。国の基準に従い虐待等の認定をせずに保護者の誤解を招く行為と位置付けたのか、この2つは私たちは非常に疑問に思っています。」

市民団体は市に対し、国と情報共有を行い、県と市が連携して事実確認を行うことなど、10項目の要望を提出しました。

松江市は監査の個別案件について回答は差し控えるとしつつ、内容を確認し適切に対応するとしています。

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