小学校でのいじめ問題 町の対応に疑問の声 被害者母親「真摯に向き合っていただきたい」 島根県飯南町
日本海テレビ 2023/9/14(木) 18:26配信
9月14日、島根県飯南町議会の定例会が開かれ、町内の小学校で2年生の児童が同級生などから暴言や暴力などのいじめを受けて不登校となっている問題について、議員が質問をした。
「学校で保護者説明は行われるのか?」
「いじめの内容について再調査の考えはないか?」
などの質問に対し、飯南町教育委員会の大谷教育長らは、
「加害児童の人権配慮の観点から説明は行わない」
「今のところ再調査の必要も感じていない」
と回答した。
この事案は被害児童の保護者からの申し立てによって設けられた専門家会議でいじめと認定され、教育委員会はいじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と認めている。
塚原隆昭町長
「私も非常に心苦しい気持ちで一杯です。調査は十分にされたと思っております。今のところ再調査は必要ないと思っています」
飯南町の塚原町長は取材に対しこのように述べ、町の対応に問題はないとの認識を示した。
一方、不登校となっている児童の母親は8月、記者会見を開き、町は「いじめの重大事態」と認定したものの対応が十分ではないと訴えていた。今回の議会を傍聴した被害児童の母親は―。
被害児童の母親
「(質問した議員は)再調査を求めると明確に町長にお話しいただいたが、町長は(現在の調査結果)を尊重したいとして大変残念に思う。(いじめは)国でも問題になっていることですので、真摯に向き合っていただきたいです」
また、議会で質問を行った戸谷ひとみ議員は―。
戸谷ひとみ議員
「先に取り掛からないといけないことが保護者さんとの信頼関係を築くことだと思ってますので、その認識が町側にないとわかってとても残念です」
飯南町教育委員会は、いじめ問題の解決に向け保護者と関係機関とともに話し合いを続けていきたいとしている。