【判決確定】宿泊イベント「けんちゃんキャンプ」で少女らに次々とわいせつ行為… 元市議の懲役6年の実刑判決が確定

【判決確定】宿泊イベント「けんちゃんキャンプ」で少女らに次々とわいせつ行為… 元市議の懲役6年の実刑判決が確定 保護者「6年では短かすぎるというのも正直な気持ち」「二度と私たちの目の前に現れないで」
MBSニュース 2023/11/18(土) 7:01配信

自ら主催した宿泊イベントで、参加した女の子らにわいせつな行為を繰り返したとして、強制わいせつ罪で有罪となり、懲役6年の実刑を言い渡された元・大阪狭山市議の男。期限までに検察側・被告側の双方が控訴しなかったため、判決が確定しました。

1年半足らずで6人の女の子に加害 キスまで…

元大阪狭山市議の井上健太郎被告(55)は、子どものリーダーシップ養成を目的とした「けんちゃんキャンプ」という宿泊イベントを主催していましたが、参加した女の子にわいせつ行為を繰り返していました。

判決で認定されたわいせつ行為は、以下の通りです。

▽2020年9月に大阪府で開催したイベントで、就寝中の女の子4人(当時10〜11)に対し、体を触るなどした

▽2020年4月に兵庫県で開催したイベントで、女の子1人(当時13)をベッドに引き倒し、抱きしめたり、自分の頬付近を女の子の顔にこすりつけたりするなどした

▽2021年8月に福井県で開催したイベントで、女の子1人(当時11)を無人の部屋に連れ込み、体を触ったりキスしたりするなどした

大阪地裁堺支部は10月30日、「被害者らが親元を離れて自らの監督下にあることを悪用し、就寝時間中の見回りを装うなどして各わいせつ行為に及んだ。極めて卑劣で狡猾」と糾弾。

「1年半足らずの間に3件のイベントで6人の女の子に次々と加害し、常習性が顕著。被害者らの尊厳をないがしろにする態度は強い非難に値する」として、井上健太郎被告に懲役6年の実刑を言い渡しました(検察側の求刑は懲役7年)。

大阪地裁堺支部によりますと、控訴の期限は11月13日でしたが、井上被告側と検察側のいずれも、控訴しなかったということです。

これにより、井上健太郎被告の懲役6年の実刑判決が確定しました。

物証がほぼない中… 保護者「ここまで来られると思っていなかった」「二度と同じ犯罪を繰り返さないで」

この事件では、物証がほぼない中、保護者とその代理人弁護士の相談を受け、大阪府警と大阪地検堺支部が連携。被害を受けた女の子らに、司法面接(子どもから正確な情報を聴き取ることを目的に、誘導的な質問を排し、かつ心理的負担も少ない形で行われる面接)が行われ、逮捕・起訴、そして今回の有罪判決に至りました。

判決確定を受け、被害を受けた女の子の保護者の1人がMBSの取材に応じ、心境を語りました。

被害を受けた女の子の保護者
「本当にここまで来られると思っていなかったので、控訴もなく、懲役刑が確定してホッとしています。ただ、“6年では短かすぎる”というのも正直な気持ちです。裁判でも反省の気持ちが全く伝わってきませんでした」

「たった6年という期間で、どこまで自分の卑劣な犯行を反省するのか、想像がつきません。二度と私たちの目の前には現れてほしくありません」

「刑務所の中で現実と向き合い、心から反省して、今後二度と同じ犯罪を繰り返さないでほしいと思います」

(MBS司法担当 松本陸)

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