生徒に「ひき殺されてこい」発言も、教職員25人が処分や指導の対象に…長崎県内の公立校

生徒に「ひき殺されてこい」発言も、教職員25人が処分や指導の対象に…長崎県内の公立校
読売新聞オンライン 2024/5/22(水) 12:43配信

 長崎県教育委員会は、2023年度に県内の公立校で、体罰や不適切な指導が25件(前年度比8件減)あったと発表した。体罰などを受けた児童・生徒は97人(同32人増)に上り、うち9人が鼓膜損傷や打撲などのけがを負った。

 内訳は小学校11件(69人)、中学校10件(23人)、高校4件(5人)で、特別支援学校はゼロだった。発生時の状況は、授業中が15件で最も多く、休み時間・放課後4件、部活動中3件などとなった。

 態様別では「素手でたたく」8件、「たたく、蹴るなど」3件、「投げる、転倒させる」2件、「棒などでたたく」1件、「その他」11件だった。児童・生徒や保護者の訴えで発覚したケースが多かった。

 処分や指導の対象となった教職員は25人。ある中学校教諭は生徒に「ひき殺されてこい」「首絞めて殺すぞ」と発言したなどとして、減給10分の1(1か月)の懲戒処分を受けた。このほか、宿題を行わなかった児童22人の頭を軽くたたいたり、机にドライバーで穴を開けている生徒を指導する際に、椅子を蹴ったりする事案があった。

 県教委は「処分の厳罰化や研修の充実を図っているが、いまだに『この程度なら大丈夫だろう』と甘く考える教職員もいる。体罰によらない指導を徹底させたい」としている。

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