元保育士に無罪判決 神奈川・平塚の保育園で1歳女児死亡 横浜地裁

神奈川県平塚市の保育園で2017年、保育士として勤務中に女児(当時1)を暴行して死亡させたとして傷害致死罪に問われた元保育士の嘉悦彩子被告(49)=同県伊勢原市=に対する裁判員裁判の判決が16日、横浜地裁であった。奥山豪裁判長は無罪(求刑懲役10年)を言い渡した。 嘉悦被告は21年11月、傷害致死容疑で県警捜査1課に逮捕された。逮捕直後から「やっておりません」と容疑を否認。目撃情報などがない中、死因と事件性、犯人性が争点となり、女児の死亡が事件だったのか、事件であれば被告が犯人かどうかが争われた。 これまでの公判で、検察側は女児の死因は頭蓋骨(ずがいこつ)骨折などに伴う外傷性くも膜下出血で、第三者が意図的な暴行を加えたと主張。女児がけがをした時間に見守りをしていたのは被告のみだったとし、「暴行を加えられるのは被告しかいない」としていた。 一方、弁護側は、女児は超低出生体重児で、RSウイルス感染の可能性もあるなどとし、「死因は外傷ではなくウイルス感染による突然死の可能性もある」などと反論し、無罪を主張していた。(加藤美帆)

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