仙台循環器病センターに勤めていた麻酔科医の男が、病院で自分の体に医療用の麻薬を注射して使ったとして逮捕されました。男は手術の休憩時間中、更衣室で倒れ、麻薬中毒の疑いで病院に搬送されていました。 麻薬及び向精神薬取締法違反の疑いで逮捕されたのは、埼玉県さいたま市に住む麻酔科医・室井賢一容疑者（６１）です。室井容疑者は２０２２年１０月、当時勤務していた仙台市泉区の仙台循環器病センターで、治療の目的以外で医療用の麻薬数ミリリットルを所持し、自分の体に注射して使った疑いが持たれています。 記者リポート 「室井容疑者は事件当日、他の麻酔科医とともに手術を担当していました。昼休憩から戻らず、手術室脇の更衣室で倒れている状態で発見されました」 更衣室からうめき声を聞いたスタッフが駆けつけると、室井容疑者が意識不明の状態で倒れていたということです。室井容疑者は麻薬中毒の疑いがあり、別の病院に搬送されました。その後の病院側の聞き取りに対しては「体調不良で倒れた。前後の記憶がない。忙しくて疲労がたまっていた」などと話していたということです。 警察は捜査に支障があるとして、室井容疑者の認否を明らかにしていません。 また、病院によりますと、事件後、東北厚生局麻薬取締部の立ち入り検査が行われましたが、病院内の麻薬の数や量に変化はなく、適正に管理されていると判断されたということです。