秋田県警察学校の卒業式が31日に行われ、10カ月の長期課程を終えた52人が、警察官としての理想を胸に新たな一歩を踏み出しました。 卒業を迎えたのは県警察学校の初任科長期課程を修了した52人で、2024年4月から警察官に求められる法律の知識や逮捕術などを学んできました。 式では一人一人に卒業証書が手渡された後、県警察本部の山本哲也本部長が「県民に寄り添い、県民のために尽くすことを忘れないでください」と激励しました。 そして卒業生を代表して、五城目警察署に配属される畠山優巡査が「県民の期待と信頼に応える強さと優しさを兼ね備えた警察官になることをここに誓います」と答辞を述べました。 特別な思いを抱いて卒業するのは、大仙警察署に配属される佐藤幹汰巡査です。父は元白バイ隊員で、2023年8月に白血病で亡くなりました。父の背中を見て警察官を志し、夢を実現しつつあります。 大仙警察署に配属・佐藤幹汰巡査: 「自分は白バイ隊員になると心に誓っている。これから父に負けないくらいの警察官になれるように、日々精進していきたい。式の返事も父に届くような声でやろうと思っていた。練習でがさがさになってしまったが、全力を出せたので良かった」 佐藤巡査の母・桂子さん: 「この日に主人がいたらどんなに喜んだろうと思いながら式をずっと見ていた。県民の皆さんの支えになり、愛されるような警察官になってほしい」 卒業生は31日付で県内14の警察署に配属され、実習を重ねながら地域の安全を守ります。