暴力団幹部宅を銃撃、男2人を逮捕へ 対立する組長襲撃の報復か 兵庫・尼崎

兵庫県尼崎市で2020年11月、特定抗争指定暴力団山口組傘下の組幹部(当時)の自宅に銃弾が撃ち込まれた事件で、兵庫県警暴力団対策課と尼崎北署は8日にも、建造物損壊と銃刀法違反(発射)の疑いで暴力団関係者の男2人を逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。 この事件の約2週間前には山口組系組員らが、対立する特定抗争指定暴力団神戸山口組系組長(当時)らを襲撃しており、県警は報復の可能性が高いとみている。 組幹部宅への銃撃は20年11月18日未明に発生。同署によると、外壁2カ所と玄関ドア1カ所に銃弾で撃たれたような跡があり、室内に男女計2人がいたが、けがはなかった。付近の防犯カメラに、同じ時間帯に2人乗りのスクーターが走る姿が写っていたとされる。 捜査関係者によると、銃撃に関与した疑いがある男の1人は当時、神戸山口組系組長の配下にいたという。事件に使われた盗品とみられるスクーターを別の人物から譲り受けた疑いで、既に県警が逮捕していた。この男が銃撃を計画し、もう1人の男が実際に発砲した疑いがあるとみている。 尼崎市内では19年11月にも、神戸山口組幹部が射殺される事件が発生。一連の事件を受け、尼崎市は21年、銃弾が撃ち込まれた組幹部宅の買収に踏み切った。事務所以外の暴力団関連施設を自治体が買い取るのは全国で初めてだった。

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