同じ名義で“字体異なる診断書”が複数確認 診断書の作成に複数の病院関係者が関わっていたか 被害者男性の血痕がついた物は看護師らが警察の到着前に片付け【みちのく記念病院・殺人隠蔽事件】

青森県八戸市の病院で起きた殺人を隠蔽しようとしたとして、当時の院長ら2人が逮捕された事件についてです。虚偽の死亡診断書の作成が焦点の1つとなっていますが、病院内からは診断した医師を記載する欄に同じ名義で字の特徴が異なる診断書が複数見つかっていたことが分かりました。 「みちのく記念病院」で2023年に入院患者の男性が殺害された事件で、当時、院長だった石山隆容疑者(61)と主治医だった弟の哲容疑者(60)は、死因を「肺炎」と記載した死亡診断書を遺族に交付するなどして、事件を隠蔽しようとした疑いが持たれています。 この診断書には、認知症の疑いがあった80代の男性医師の名前が記載されていました。 警察は、殺人事件後の病院への捜索で、今回の事案とは別に死因が「肺炎」と記載された死亡診断書を多数押収していました。 捜査関係者によりますと男性医師の名義で字の特徴が異なる診断書が複数確認されていて、警察は複数の病院関係者が診断書の作成に関わっていた可能性もあるとみています。 また、捜査関係者や病院関係者の話を総合すると、この男性医師は2022年12月から「みちのく記念病院」に入院していた一方、病院と雇用関係にありました。 警察は、この医師が当時の院長ら2人の指示のもと日常的に死亡診断書を作成させられていたとみて捜査を進めています。 この事件を巡っては殺人事件が起きた当時、被害者の男性がいた病室から男性の血痕などがついた物を看護師が片付けていたことが分かりました。 2023年の事件があった当時、「みちのく記念病院」では、被害者の男性を発見したあと、看護師が石山哲容疑者に連絡したことがわかっています。 警察によりますと、その後、看護師らは警察が到着する前に被害者の男性の血痕がついた物を片付けていたということです。 警察は、押収した資料をもとに逮捕された石山隆容疑者と石山哲容疑者の役割についても調べを進めていくことにしています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする