約1億4000万万円の売上金などを着服したとして、塗料メーカー「アサヒペン」子会社の元社員の女が逮捕されました。着服金の一部は、女の息子に頼まれて”サッカー賭博”に使われた可能性もあるということです。 業務上横領の疑いで逮捕・起訴されたのは、兵庫県小野市に住む「アサヒロジスト」元社員で無職の岸本笑子被告(62)です。 警察によりますと、岸本被告は当時勤務していた会社の売上金などが入る口座から、1年あまりの間に、約90回にわけて計1億4000万円あまりを着服した疑いが持たれています。(2023年3月~24年5月) 岸本被告は当時、経理担当者として会社の口座を一人で管理。 去年4月の会計監査で会社の金が減っていることが発覚して、関与が浮上したということです。 着服金のうち約3600万円は、会社と取引関係にない兵庫県太子町の建設業・林政則容疑者(32)の口座に入金されていたということです。 林容疑者は、岸本被告の息子と同僚でした。 岸本被告は取り調べに対し、「息子が林容疑者にサッカー賭博をもちかけられ、息子に頼まれて賭け金などを林容疑者に支払っていた」などと供述しているということです。 林容疑者は、「犯罪収益の一部と知りながら金を受けとった」とする組織犯罪処罰法違反の疑いで逮捕されていて、取り調べに対し、「犯罪収益だとわかったのは、2023年10月だ」と容疑を一部否認しているということです。