盆栽の大量盗難事件 実行役のベトナム人2人に実刑判決

多数の盆栽が専門店から盗まれた事件などで逮捕・起訴されていたベトナム人の男2人に対する判決公判が12日、熊本地裁であった。24歳の男に懲役6年と罰金50万円、大麻草の没収(求刑懲役8年と罰金70万円、大麻草の没収)、29歳の男にに懲役3年半(求刑懲役5年)の、いずれも実刑が言い渡された。 判決によると、2人は昨年5月8日未明、氏名不詳者と共謀し、熊本県御船町にある盆栽店に壁を乗り越えて侵入し、33点(販売価格合計約1880万円)を盗んだ。不法残留期間は24歳の男が2年3カ月、29歳の男は4年以上に及んだ。24歳の男はさらに昨年6~9月、三重県伊賀市の家屋内で大麻草を営利目的で栽培した。 24歳の男の判決公判で、賀嶋敦裁判官は、盆栽窃盗も大麻栽培も「指示を受けて実行する立場にあったに過ぎない。窃盗で得た報酬は少額で、大麻栽培では報酬を得ていない」と指摘しつつ、犯行に重要・不可欠な役割を果たしていることから「執行猶予が相当とは到底いえず、実刑を免れない」と述べた。 29歳の男の判決公判では、鈴木和彦裁判官が「現場に向かう車の中で役割を聞いており、報酬も8万円と被害額に比べれば小さい。刑の執行を猶予することは困難だが、不十分ながらも20万円の被害弁償を申し出ていることなどを可能な限り考慮した」と話した。(森北喜久馬)

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