ICCでドゥテルテ前比大統領の公判前手続き 「麻薬戦争」巡り

国際刑事裁判所(ICC、本部オランダ・ハーグ)は14日、強硬な薬物犯罪対策「麻薬戦争」を巡り、人道に対する罪の疑いで逮捕されたフィリピンのドゥテルテ前大統領の公判前手続きを開いた。弁護人が出廷し、ドゥテルテ氏は勾留施設から映像と音声をつなぐビデオリンク方式で参加した。 予審裁判部による手続きでは、ドゥテルテ氏の身元を確認し、容疑内容を正式に通知した。その上で裁判長は、検察や弁護側、被害者側の主張を聞く次回の審理期日を9月23日に設定した。ただし、今後の状況に応じて日程変更の可能性もあるという。 ICCの法廷に設置されたスクリーンには、ドゥテルテ氏が青のスーツ姿で椅子に座り、氏名や生年月日、出身地を答え、目を閉じたまま手続きの内容を聞く様子が映し出された。 弁護側はドゥテルテ氏が11日に逮捕された直後にハーグに向かう飛行機に乗せられ、法的救済を求める手段が得られなかったと主張。今回の手続き前に、法的な議論は1時間もできなかったなどとして延期を求めたが、認められなかった。【バンコク石山絵歩】

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