兵庫県加古川市で平成19年、小学2年の女児=当時(7)=が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された勝田州彦容疑者(46)について、神戸地検が近く殺人罪で起訴する方針を固めたことが14日、捜査関係者への取材で分かった。同県たつの市で18年に小学4年の女児=当時(9)=が襲われた殺人未遂事件でも起訴する。 両事件当時の精神状態を調べるための鑑定留置が14日に終了。地検は刑事責任を問えると判断しているとみられる。 勝田容疑者を巡っては16年に起きた岡山県津山市の小3女児刺殺事件で無期懲役判決が確定。服役中の刑務所で昨年5月以降、兵庫県警が任意で事情を聴いていた。捜査関係者によると、この任意聴取で兵庫の両事件の関与を具体的に供述したとされ、昨年11月7日にたつの市の事件で逮捕。同27日に加古川市の事件で再逮捕した。勝田容疑者は再逮捕後、黙秘に転じ、12月から鑑定留置されていた。 加古川市の事件の逮捕容疑は19年10月16日、女児宅の玄関付近で女児の胸などをナイフで刺し殺害。たつの市の事件では18年9月28日、学習塾から帰宅途中の女児の胸を刺し、重傷を負わせたとしている。 両事件を巡っては物証や目撃証言が乏しく、長期間未解決だった。