1億円保険金事件「解剖しないで」父の懇願で見過ごされた殺意 「司法解剖」を軽視した初動捜査のお粗末とは

もし保険金目当ての計画的な殺人を遂行するなら、死因が極めて重要だ。事故に見せかけて殺せば、‟真相”から目をそらしやすく、その成功確率は高まるからだ。 逆にいえば、犯罪を見逃さないためには、‟事故”でも司法解剖はきちんと行う必要がある。たとえ、親族から「事故なので解剖しないでください」と懇願されても。 司法解剖医の岩瀬博太郎氏は、「犯罪だけを見つけ出して解剖しようとすれば『犯罪を見逃す』というパラドックスを生む」と警鐘を鳴らし、実例を交えて、この問題を解説する。 ※ この記事は岩瀬 博太郎/柳原 三佳両氏の書籍『新版 焼かれる前に語れ 日本人の死因の不都合な事実』(WAVE出版)より一部抜粋・再構成しています。

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