韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が1月15日に警察と高位公職者犯罪捜査処(公捜処)に逮捕された当時、金建希(キム・ゴンヒ)夫人が「銃を持ち歩きながら何をやっているの、こうしたこと防ぐために銃を携帯しているのに」と言って大統領警護処を叱責した情況を警察が確認した。大統領室は「事実無根」としながら疑惑を否定した。 19日、警察などによると、警察国家捜査本部非常戒厳特別捜査団はキム・ソンフン警護処次長やイ・グァンウ警護本部長に対する特殊公務執行妨害など容疑拘束令状申込書にこのような情況を記載した。警察は警護処関係者の調査および家宅捜索を通じて確保したキム・シン警護処家族部長の携帯電話などを分析する過程で当時の状況を確認した。尹大統領逮捕以降、金夫人が家族警護部事務室にやってきて警護処を強く叱責し、「気持ちだけは李在明(イ・ジェミョン)(共に民主党)代表も撃って、私も自決したい気持ち」としながらさまざまな心情を吐露したというのが警察が確認した情況だ。 警察は1月3日に行われた1回目の逮捕令状執行時とは異なり、2回目執行時(1月15日)は警護処が積極的に阻止しなかったことに対して金夫人の叱責があったのではないかと疑っている。これに先立ち、国家捜査本部は尹大統領逮捕令状執行の時に警護処がMP7(短機関銃)などの銃器使用を準備した具体的という状況も関係者の陳述などを通して確認したことがある。国家捜査本部はこのような情況や陳述などに基づき、キム次長とイ本部長の特殊公務執行妨害容疑を立証することができるとみている。 これに関連し、大統領室は「事実無根」という立場を伝えたという。イ本部長も1月23日に意見文を通じて警護処の銃器配置に対して「大規模な不法団体の官邸侵入を備えて警護マニュアル通り警戒勤務を強化した」とし、逮捕に備えたものではないとの趣旨で反論した。 キム次長とイ本部長に対する拘束前被疑者審問(令状実質審査)は21日午前ソウル西部地方法院(地裁)で行われる。