佐賀県警の取り調べを巡り、窃盗容疑で逮捕されて不起訴になった男性が県に330万円の損害賠償を求めた訴訟で、訴えを一部認めて1万1千円の支払いを命じた佐賀地裁判決に対し、県警は控訴しないことを21日、明らかにした。原告側は判決を不服として控訴した。 7日の地裁判決は、男性が供述していないのに担当警察官が自白した内容の調書を作成したとして、正確な記載に努める義務に違反したとの判断をしていた。 県警監察課は、控訴しない理由について「判決内容を精査し、総合的に勘案した結果」としている。 原告側の弁護団は判決後に「違法な点を認めているものの、不十分な認定」としていて、19日付で控訴した。