巨額横領事件に関与したとして大阪地検特捜部に逮捕・起訴されたものの、無罪が確定した不動産会社元社長が、捜査の違法性を訴え国に賠償を求めていた裁判。大阪地裁(小田真治裁判長)は3月21日の判決で「違法性はなかった」として国の賠償責任を認定せず、請求を棄却しました。 判決を受けて不動産会社元社長らが大阪市内で会見を開き、「想定外で驚いている」と話しました。また、代理人弁護士は「驚きを通り越して憤り」だと話しました。 (原告の山岸忍さん) 「この判決に想定外で驚いている。検察官の行為でこういう事件をくりかえすのは、きょうの結果を見ると、裁判所は検察官の違法行為を擁護している。こういう状態であればこの国から冤罪はなくならないと思います。第二第三のプレサンス事件が起こると思います」 このように述べたうえで、控訴する意向を示しました。 「しかし、私は諦めているわけではない。悪いことは悪いと正さないといけないので、すぐに控訴して、おそらく、高裁では正しい判断を頂けると思います」 また、山岸氏の代理人弁護士は「極めて想定外の判決で、驚きを通り越して憤りがある」と述べました。