鹿児島市の認定こども園で去年、保育士の女が園児を切りつけたとして、逮捕、起訴された事件です。再発防止に向けて、市が設置した第三者委員会の報告書がまとまりました。 この事件は去年6月、鹿児島市の認定こども園の保育士だった笹山なつき被告が、当時2歳の男の子の首をカッターナイフで切りつけた殺人未遂などの罪で起訴されたものです。 24日は市の第三者委員会が、再発防止に向けた提言などを下鶴市長に提出しました。 (下鶴市長)「最も安心安全が確保されるべき保育・教育の現場で二度と起こってはならない」 報告書によりますと、けがをした男の子のクラスでは、事件発生までのおよそ2か月間、複数の園児でけがなどがあわせて22件確認されていました。 しかし、園内ではけがの情報共有にとどまり、再発防止には取り組んでいなかったとしています。 これを踏まえ、第三者委員会は、園で事故が置きた場合、早急に原因を探り、再発防止策を検討することや、職員のメンタルヘルスのケアや不適切な保育を防止する体制の構築など、8つの提言をまとめています。 (第三者委・松元理恵子委員長)「普段のちょっとした違和感に対して危機意識を共有して(対策を)検討していくことが大事」 鹿児島市は「今後、報告書を踏まえ、子どもたちの安全の確保に取り組む」としています。