いじめ「全て明らかに」 大津中2自殺 一周忌前に父決意
京都新聞 2012年10月3日(水)23時19分配信
大津市で昨年、中学2年の男子生徒=当時(13)=が飛び降り自殺した問題で、10月11日の一周忌を前に男子生徒の父親が3日、全国で多発するいじめ問題への思いを遺族側が開設したホームページに掲載した。「どんなに頑張っても息子が戻ってくることはありません。私たちが全てを明らかにしていくだけです」といじめ問題解決への強い決意を述べている。
メッセージの冒頭で「間もなく息子が亡くなってから1年がたとうとしていますが、いまだに何ら父親として息子に胸を張って報告してやることができない」と告白。事実解明を進める大津市の第三者調査委員会や滋賀県警の捜査に期待を寄せつつ、「真相究明までは至っておらず、出てくる事実はますます私たちを混乱させるばかりです」とつづっている。
全国で続発しているいじめ問題に触れ、「命を絶つ子どもの報道が出るたびに今やっていることはこれでいいのだろうかと頭を抱えます」と苦悩を打ち明けている。
この1年間、学校と深く関わり、「一つの命について尊ぶ気持ちが、教育現場では非常に希薄だと感じた」という。全国の教師たちに、いじめを自分たちの学校で日常的に起きている問題として考えてほしいと呼び掛けている。
「今いじめの問題の中にいる生徒さん達を被害者と加害者にしないで下さい。どうか子どもの声に耳を傾け『どうしたの』と問いかけて下さい。一番身近な正義の味方『アンパンマン』は先生達なのです」と締めくくっている。