中学時、教諭聴取で障害 唐津市控訴断念へ
佐賀新聞 2013年12月26日更新
佐賀県唐津市の中学校で2007年、同級生にいたずらしたと疑われ、教師から執拗な事情聴取を受けたショックで解離性障害になったとして、当時3年生だった女性(20)と両親が市に慰謝料などを求めた訴訟で、市は26日までに、発症との因果関係を認め1770万円の支払いを命じた佐賀地裁判決に対し、控訴を断念する方針を固めた。原告も控訴しない方針で、原告側控訴期限の30日に判決が確定する見通し。
裁判で市は「教師は生徒間のいじめを食い止めるために事情を把握する必要があった。合理的に行われ、体罰を目的としなかった」と主張していたが、現在も原告女性には症状が続いており、裁判の長期化を避けるべきと判断した。市は1月に臨時議会を開き、賠償金支払いのための議案を提案する。
原告女性の母親は「いじめを疑われた娘の名誉回復を求めた訴訟であり、こちらから控訴することはない」と話している。