「いじめと自殺は関係ない」兵庫県が争う姿勢、川西の高2自殺訴訟
産経新聞 2014年2月7日(金)10時21分配信
兵庫県川西市の県立高校2年の男子生徒=当時(17)=が自殺したのはいじめが原因として、男子生徒の両親が当時の同級生3人や県などを相手取り、損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が6日、神戸地裁(伊良原恵吾裁判長)であった。県は「いじめと自殺に因果関係はない」と請求棄却を求めた。
県側は答弁書で、遺書がなく自殺の原因解明は困難といい、「いじめが自殺と結びつくほど悪質で重大なものとはいえない」と主張。同級生3人や担任側も請求棄却を求めた。
訴状によると、男子生徒は平成24年4月から、同級生に「ムシ」と呼ばれるなどのいじめを受け、同年9月に自宅で自殺。高校が両親に「不慮の事故として生徒たちに説明したい」と打診するなど不適切な対応もあったとしている。
県教委が設置した第三者委員会は、いじめを認定したが「自殺との関連付けは困難」と結論付けた。神戸家裁は25年12月、侮辱の非行事実で、同級生3人を保護観察処分にしている。