さいたま強制わいせつ致傷 裁判員、元教諭の被告に「心の傷考えて」

さいたま強制わいせつ致傷 裁判員、元教諭の被告に「心の傷考えて」
埼玉新聞 2014年5月22日(木)15時41分配信

 さいたま市の元中学校教諭が同市内で女性3人の体を触り、けがをさせるなどしたとして、強制わいせつ致傷などの罪に問われた、さいたま市桜区白鍬、田村竜也被告(25)の裁判員裁判の判決公判が21日、さいたま地裁で開かれた。河本雅也裁判長は懲役4年(求刑・同5年)を言い渡した。

 河本裁判長は裁判員からの希望と断った上で「あと数年で、あなたが教えた子どもたちも被害者の方々と同じくらいの年齢になる。そういう方々の心の傷について考えてほしい」と諭した。

 判決で河本裁判長は、徒歩で帰宅途中の女性を背後から襲うなどの犯行について言及。「相手の人格を顧みず、同様の犯行を3度繰り返したことは強く非難される」と述べた。田村被告は、強制わいせつ致傷事件について、被害女性にけがを負わせていないと主張していた。判決は女性の母親やけがを診断した医師の供述などから、女性が傷害を負ったと認定。「肉体的苦痛はもちろん、精神的苦痛を与える悪質な犯罪」と執行猶予付き判決を求めた弁護側の主張を退けた。

 判決などによると、田村被告は2013年1月8日午後10時55分ごろ、さいたま市緑区内の路上を歩いていた当時17歳の女性の背後から近づき、腕で体を押さえ付けるなどしてわいせつな行為をし、顔や手に約5日のけがを負わせるなどした。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする