(朝鮮日報日本語版) 「中国政府の宣伝手段」孔子学院、シカゴ大が閉鎖決定
朝鮮日報日本語版 2014年9月29日 11時17分配信
米イリノイ州の名門校、シカゴ大学はこのほど「中国のソフトパワー輸出基地」である孔子学院の閉鎖を米国で初めて決定した。孔子学院は米国の主要大学90校余りに設置されている。
シカゴ大は25日、2009年に孔子学院と結んだ契約が29日に満了するとした上で「数カ月にわたり契約更新に努力したが失敗した」と説明した。
舞台裏での対立は深刻だった。シカゴ大の教授108人は今年5月「孔子学院は中国政府の宣伝手段であり、学問の自由を踏みにじっている」として閉鎖を求めた。今月初め、シカゴ大の孔子学院の管理責任者は、中国メディアの取材に対し「シカゴ大側に『出て行けというなら出て行く』と伝えると、大学関係者が飛んできて契約延長を求めた」と語った。これに怒ったシカゴ大は「そんな報道まで登場する状況で、孔子学院と対等なパートナーシップを維持することはできない」と表明した。
孔子学院が広めようとする思想は、究極的には米国の根本的価値観である「自由」「平等」と衝突するため、今後も孔子学院を追放する動きは続くとみられている。
米ウォール・ストリート・ジャーナルは、孔子学院で台湾、チベット、中国政府が非合法化した気功団体の法輪功などは絶対に討論課題にはなり得ないと指摘した。孔子学院の教材、講師、予算も中国政府が決定する。約4万7000人の会員がいる米大学教授評議会は今年6月、米国の大学から孔子学院を追放することを求める声明も発表した。