公立小中高いじめ2136件、過去最多に迫る 県内14年度第1期調査結果

公立小中高いじめ2136件、過去最多に迫る 県内14年度第1期調査結果
山形新聞 2014年10月7日 14時2分配信

 県教育委員会は6日、2014年度のいじめに関する第1期調査(4〜7月)の結果を公表した。天童市の中学1年の女子生徒が自殺した問題を受け、いじめの基準を明確化し、昨年度末に初めて実施した統一アンケート方式を引き続き取り入れた結果、県内公立小中高のいじめの把握件数は計2136件を数えた。06年度に統計を取り始めて以来過去最多だった13年度の計2673件に迫る数値となった。

 この日開かれた第2回県いじめ問題審議会で県教委が報告した。アンケートは「嫌なことを言われる」「ひどくぶつかられる」など具体的な項目を挙げ、それによって「嫌な思いをした」「悩んだ」場合に「○」をつける方式で実施。回答を基に個人面談を行った上で、児童生徒本人からの訴えなども合わせて集計した。その結果、小学校(267校)は1074件、中学校(103校)は621件、高校(53校)は441件。本年度に初めて統一アンケートを導入した特別支援学校(16校)は36件だった。

 このうち「当事者同士のわだかまりが消え、保護者も納得した」としていじめの解消と判断したのは、小学校が全体の64%に当たる692件、中学校が78%の487件、高校が72%の318件、特別支援学校が41%の15件だった。

 いじめ発見のきっかけについては、小中高、特別支援学校の全てで「アンケートなど学校の取り組みで分かった」が最も多く、全体の52〜77%だった。一方で「教職員らが発見」は小中学校で4〜7%と低かったことから、県教委は「現場の先生たちが普段から児童生徒の表情や行動に気を配り、“感度”を高めていく必要がある」と課題を挙げた。

 今後は第2期(8〜12月)、第3期(1〜3月)の調査と合わせて本年度分をまとめる。

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