死亡ひき逃げ、現場走行時に同乗者 山形・容疑者供述「知人送るため」
山形新聞 2015年1月10日 8時55分配信
山形市中心部で先月20日未明、東北文教大准教授の松川俊夫さん(56)がひき逃げされて死亡した事件で、自動車運転処罰法違反(過失致死)などの疑いで逮捕された楯岡高教諭斎藤章容疑者(60)が「知人を送るため現場を通った」とする趣旨の供述をしていることが9日、捜査関係者への取材で分かった。山形署は同乗していた知人が当時の状況を知っている可能性が高いとみて、事情を聴くなどして調べを進める方針。
これまでの調べで、斎藤容疑者は事件発生の20日午前1時45分ごろに現場を通ったことを認める供述をしており、同署はその目的などについて捜査していた。
斎藤容疑者はJR山形駅近くの店で19日夜に同じ学校の同僚6人と会食。午後9時半ごろに解散した後、市内の別の飲食店に移動、知人らと会っていたことが分かっている。同署は、その後、斎藤容疑者が知人を乗せて運転し、現場を通ったとみて供述の裏付けを急ぐ。
一方、同署などは9日午前、山形市立谷川の県警技能指導コースで事件の状況を調べる実験をした。斎藤容疑者が乗っていたトヨタ「アルファード」と同型の車両を使い、人形を引きずるなどして、運転席に伝わる衝撃の程度などを調べた。