着服の元校長 懲役3年の判決
NHK 高知県のニュース 2019年03月29日 20時19分
高知県の小学校の元校長が在職中に務めていた職員団体の口座から3000万円以上を着服したとして、業務上横領と詐欺の罪に問われていた裁判で、29日高知地方裁判所は「長期間にわたり多額の被害を生じさせていて悪質だ」と指摘し、懲役3年の実刑判決を言い渡しました。
高知市と土佐市の小学校で校長を務めていた吉村惠一被告(61)は、県内の小中学校の一部の校長と職員が加入する「高知県管理職教員組合」の書記長を務めていた平成23年11月から半年あまりの間、団体の口座から251万円を横領したほか、書記長の任期を終えた平成24年7月から4年間に2854万円をだまし取ったとして、業務上横領と詐欺の罪に問われています。
29日高知地方裁判所で開かれた裁判で、山田裕文裁判官は「長期間にわたり多額の被害を生じさせていて悪質だ。パチンコや、風俗店の利用で知り合った女性との交際費に使うための犯行で、その動機に酌量の余地はない」と指摘しました。
そのうえで「被害額に比べてわずかながらも71万円あまりを弁償し、反省の態度を示すなど考慮すべき事情もある」として、懲役4年の求刑に対し、懲役3年の実刑判決を言い渡しました。