高1いじめ自殺 調査方法の検証 遺族が改めて要望
KKB鹿児島放送 2019/8/19(月) 19:45配信
5年前に当時県立高校1年の男子生徒が自殺した問題で、生徒の母親が県庁を訪れ、いじめ調査のあり方などについて検証するよう改めて県に要望しました。
2014年、自宅で自らの命を絶った当時県立高校1年生の田中拓海さん。県教育委員会が立ち上げた第三者委員会は、学校でいじめがあったかなどの調査を行い、2017年に「いじめがあったとは断定できない」と結論付けました。
しかし、その後に県の知事部局が設置した再調査委員会は今年3月、「いじめを中心とした学校における事情が自殺に大きな影響を与えた」と、いじめがあったことや、いじめと自殺の因果関係を認める報告書をまとめました。
この報告を受けて、今年5月には東條広光教育長らが田中さんの母親に謝罪し、再発防止に取り組みたいと伝えましたが、母親は説明が不十分だとして反発していました。
母親は県の再調査委員会が報告書を出した今年3月、現場の教員による事実経過の説明や、いじめをめぐる調査のあり方について検証委員会を設けることを県に要望していました。しかし、委員の人選などが進んでいないとして19日、改めて県に要望書を出しました。
県は再発防止策などを検討する有識者らの人選をなるべく早く進めたいとしています。