いじめ「ある」を「ない」に アンケート22人分改ざんの小学校講師を懲戒免職 仙台市教委

いじめ「ある」を「ない」に アンケート22人分改ざんの小学校講師を懲戒免職 仙台市教委
毎日新聞 2020/12/7(月) 20:21配信

 仙台市が11月に市立小学校を対象に行った「いじめ実態把握調査」で、クラスでいじめが「ある」という回答を「ない」に書き換えたなどとして、同市教育委員会は7日、市立七北田小学校(泉区)の男性講師(48)を懲戒免職にした。講師は担任をしていたクラスの児童33人のうち22人の回答を書き換えており「いじめが少ないと自分の評価が上がると思った」と話しているという。

 市教委によると、調査ではいじめられたことが「ある」と児童2人が回答したが、講師はいずれも「ない」と書き換えた。さらにこの児童2人は「いじめられたことを自分のクラスの担任に話した」と調査に答えていたが、講師はいずれも消去した。また、「学校でいじめが起きた時、きちんと対応しているか」との問いでは「あまり思わない」などを「思う」などと変えていた。

 保護者が保管していた調査票のコピーと「内容が異なる」と指摘があり発覚した。講師は9月からこのクラスの担任を務める臨時職員で、別の小学校にいた2016年度と18、19年度にも同様の改ざんを行っていたことを認めている。少なくとも延べ66人分の回答を書き換えるなどしたという。

 市教委は改ざんが有印私文書偽造・同行使容疑に該当する可能性があるとして、講師の刑事告発を検討している。【滝沢一誠】

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