髪形、男女交際、下着の色…三重県立高が「ブラック校則」を廃止

髪形、男女交際、下着の色…三重県立高が「ブラック校則」を廃止
毎日新聞 2021/6/15(火) 20:05配信

 三重県の全ての県立高校で今年度から、髪形や男女交際、下着の色などに関する校則が廃止されたことが15日、県教育委員会などへの取材で明らかになった。行き過ぎた生活指導が「ブラック校則」として、社会問題となる中で、各校も見直しを迫られたとみられている。県教委生徒指導課は「時代にそぐわない『過去の遺物』のような校則も残っている。今後も見直しを求めていく」と説明している。

 県教委などによると、県内の全日制県立高54校のうち、頭の側面を刈り上げて頭頂部を長めに残す髪形「ツーブロック」を禁止する規定を設けていた高校が2019年度は24校あったが、今春までに全校で廃止された。主な禁止の理由は「高校生らしく、技巧をこらしてはならない」というものだった。

 同様に「清く明るく正しくあるべきだ」などとした男女交際に関する規定も18校で今春から廃止。髪の色や髪質などを書き込む「地毛証明」の提出を求めていた高校も19年度は17校あったが、今春からはなくなった。

 このほか、アンダーシャツや下着の色を「肌色やベージュ、モカなどの制服から透けにくい色」または「白やグレー、紺、黒などのモノトーン」と指定した2校も規定を廃止。制服から柄が透けて見えると、注意されていたという。

 県教委は20年から、校長会や各校の生徒指導に関わる教師が集まる会議で校則の見直しを促してきた。文部科学省も児童生徒の実情や保護者の考え方などを踏まえ、校則を見直すよう求める通知を今月8日付で、全国の教育委員会に出している。【朝比奈由佳】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする