いじめ被害児の両親を“クレーマー”扱い 第三者委が学校の対応に苦言 特別支援学級の児童が不登校に
関西テレビ 2022/10/3(月) 19:06配信
大阪市立小学校の特別支援学級に通う児童が不登校になった問題。第三者委員会は不登校の原因がいじめと認め、学校の対応の問題を指摘しました。
大阪市立小学校の特別支援学級に通っていた女子児童(当時小2)は3年前、同じ学年の男子児童から、継続的な暴力や悪口などのいじめを受けていました。
【女子児童の父親】
「夏休みの間、消えていた生傷がまた増えていく、特に顔。5本指で爪を立ててつけられたであろう5つの痕がありました。顔は傷だらけでした」
女子児童の両親は娘から話を聞き、いじめの被害を学校に訴えてきました。しかし学校側は、「男子児童が『やってない』と言っている」などとして、半年間、徹底的な調査を行わず、女子児童は秋ごろから学校を休みがちになりました。
【女子児童の母親】
「一生懸命、担任の先生に(被害を)訴えていたことを最近になって娘が少しずつ話せるようになって。『私の話を全然聞いてくれない。私を悪者にする。Aくんが「やってない」と言ったらやっていなかったことになる』」
【女子児童の父親】
「(いじめの)認知をしないから何もしないという対応をされている。娘の言うことを全く信用しないで、加害者側の言うことだけを100%採用していることに他ならない」
第三者委員会は、小学1年のころからいじめが30回以上あったとする調査報告書をまとめました。そして、保護者の訴えを“クレーマー”のように捉え問題を過小評価し、調査しなかった学校側の対応を厳しく指摘しました。
【第三者委員会 曽我智史 部会長代理】
「学校側の対応によって、学校が被害児童にとって安心できる空間ではなくなった。不登校が長引いた大きな要因であろうと」
女子児童は現在も心身の不調を抱えていて、両親は当時対応にあたった教師への処分を強く求めています。
大阪市教育委員会は、「報告書を真摯(しんし)に受け止め、厳正に対処する」とコメントしています。