「生涯をかけて償っていく覚悟」 約3400万円横領疑いの事務職員 琉大医学科後援会は告訴と賠償請求へ

「生涯をかけて償っていく覚悟」 約3400万円横領疑いの事務職員 琉大医学科後援会は告訴と賠償請求へ
沖縄タイムス 2023/3/11(土) 8:03配信

 琉球大学医学部医学科後援会の事務職員の50代女性が、同会の運営資金約3400万円を横領した疑いがあることが10日分かった。同会は今後、刑事告訴するほか、民事訴訟で損害賠償を請求する方針。

 同会によると女性は1987年2月に採用。1人で金融機関の口座などを管理し、自由に出入金できる立場にあった。少なくとも97年度から2022年度までの25年間に現金納付された会費を口座に入金せず、総額3438万6427円を横領したとされる。

 横領した金は生活費などに使用。現在は自宅待機で、「生涯をかけて償っていく覚悟」などと返済の意向を示しているという。

 同会は例年、4月の入学式に合わせて総会を開催。ただ、20年度以降はコロナ禍で開催しておらず、3年間の決算書類は作られていなかった。昨年5月に外部から指摘を受け、総会開催に向けて準備を進める中で不正が発覚。理事会を開いて外部の有識者による調査を進めてきた。

 同会の中石直木会長は「関係者に多大な迷惑と心配をかけ、後援会への信頼を損なったことをおわびする。今後は再発防止策を講じ、管理体制の強化に全力を尽くす」とコメント。監査業務のマニュアル化など事務体制を見直すとした。

 同会は1982年10月、学生の父母らが中心になり大学外部の任意団体として発足。医師国家試験に向けた模擬試験受験料の支援などを行っている。会費は6年間9万円で入学時に一括納入。会員数は726人。

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