ウクライナ学生を「難民貴族」と発言の前理事長「不本意だが退任した、報道されたことを後悔」

ウクライナ学生を「難民貴族」と発言の前理事長「不本意だが退任した、報道されたことを後悔」
読売新聞オンライン 2023/3/22(水) 9:12配信

 前橋市で日本語学校を運営する学校法人「ニッポンアカデミー」は、清水澄(ますみ)理事長(74)が退任し、後任に清水氏の長女で理事の大野麻由子氏(47)を充てたと発表した。いずれも18日付。

 同法人では、ウクライナ人学生との間で学費の支払いをめぐるトラブルが起き、清水氏は2月24日に群馬県庁で開いた記者会見で、一部の学生らを「難民貴族」と表現した。今月6日付で謝罪文をホームページに掲載したが、17日に県庁で再び会見を開き、2月24日の会見と同様の発言を行った。清水氏は読売新聞の取材に対し「法人の存続に関わるので、不本意だが退任した。発言が報道されたことを後悔している」と語った。

微塵も反省していない
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 19歳から日本に住んでいるウクライナ人の政治評論家、ナザレンコ・アンドリー氏は、学校に批判的な立場で「差別や難民問題以前の話」と語る。

「マスコミはヘイトとかいろいろ言っていますが、私からしたらそれよりもずっと単純な話です。学長ははっきりと『半年は学費無料』と言って、学生はそれを聞いて入ってきたわけなので、その後、どんな理屈をつけようと約束がなかったことにはならないし、もし最初からその無料期間がもっと短かったら、学生たちは違う学校を選んだかもしれません。完全に学校側が悪いと私は考えています。

 それは別にウクライナ人に限らず、日本人だって、たとえばある私立学校から『非課税の家庭の子供30人を半年間、学費無料で受け入れます』と勧誘されて入学し、3カ月後に『あなたバイトできそうだから、ちょっと25万円請求しますね』と言われれば、誰でも怒る。それはもう詐欺まがいの商法だと思います。

 あと、彼らがアルバイトを始めたからといって、すぐに自立というのもおかしい。日本人の学生も同様、勉強をしながらアルバイトをすれば、月14万円とか、多くても17万円ぐらいしか稼げないと思うんです。

 それなのに、学校側は25万も請求してきたわけなので、つまり学校のために2カ月は無料で働けって言っているに等しいですよ。学長の言う自立の定義は、無茶苦茶だと思いますね」

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