青森・弘前市の学校徴収金不正引き出し、計154万円に 関与可能性の事務職員、既に死亡

青森・弘前市の学校徴収金不正引き出し、計154万円に 関与可能性の事務職員、既に死亡
Web東奥 2024/10/2(水) 21:15配信

 今年5月に発覚した青森県弘前市の市立小学校の学校徴収金不正引き出し問題で、弘前市教育委員会は2日、不明金は合計約154万円に上り、不正に関与したとされる当該小学校の事務職員は既に死亡した−とする調査結果を公表した。

 市教委によると、保護者から納められた学校徴収金のうち、2023年11月8日、学校の銀行口座から139万円が引き出され、そのまま不明となっている。さらに、教職員から徴収した給食費約15万円が所定の口座に入金された形跡がなかった。5月27日に学校側から相談があり、問題が発覚した。

 市教委は、仕事用のパソコンのアクセス履歴などから事務職員が不明金に関与している可能性が極めて高いと判断した。事務職員はこの小学校に数年勤務し、1人で事務と会計を担当していた。市教委は告発に向けて弘前署に相談していたが、事務職員が既に死亡しているため、告発状は受理できないとの回答があったという。今後、事務職員の遺族に不明金を請求する方針。

 市教委は、本人が死亡し、事実関係が確定していないことなどから、事務職員の名前や性別、年齢などを非公表とした。学校名が特定されることから、保護者を対象に説明会を開くこともしない。保護者に新たな負担が発生することはないという。

 学校での通帳・印鑑の管理の不徹底や管理職の出入金の確認不足などが要因だったとし、再発防止策として9月に学校給食費に関する事務処理マニュアルを改訂、徴収から支払いまでを分かりやすく見直したという。

 2日、市役所岩木庁舎で調査結果を公表した成田正彦教育部長は「保護者をはじめ市民のみなさまに不安、心配をおかけしたことを深くおわび申し上げる」と陳謝した。

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