女子柔道強豪校で体罰受け重傷、元部員が提訴
読売新聞 2013年1月23日(水)11時57分配信
東京都武蔵野市の私立中高一貫校「藤村女子中学・高等学校」の柔道部で体罰を受けて重傷を負ったなどとして、元部員の女子生徒が部の顧問と同校を運営する学校法人井之頭学園を相手取り、慰謝料など約495万円の損害賠償を求めて東京地裁立川支部に提訴した。
23日に第1回口頭弁論が行われ、学園側は顧問が平手打ちした事実は認めたが、賠償責任などについて争う姿勢を示した。
訴状によると、女子生徒は、中学時代の2009年4月から3年間、同校の柔道部に所属。11年3月に、基礎トレーニングの馬跳びで、顧問の男性教諭から「声が小さい」などと言われて背中などを鉄棒で2、3回殴られ、さらに「やる気があるのか」などと頬を平手打ちされ、左耳の鼓膜が破れる重傷を負ったと主張している。
また女子生徒は、乱取り稽古などで計3回、右の鎖骨を骨折したとも訴え、「学校法人は、生徒の危険を防止する注意義務を怠った」としている。女子生徒は中学卒業を機に別の高校に転校したという。
同学園は「係争中のため、コメントは差し控える。訴状には一部異なる事実があり、裁判で明らかにしていく」としている。同校柔道部は全国大会の常連校。