無資格教員:福島医専で10年間授業 過去に実刑 県「補助金一部返還を」 /福島

無資格教員:福島医専で10年間授業 過去に実刑 県「補助金一部返還を」 /福島
毎日新聞 2013年4月12日(金)11時38分配信

 県は11日、学校法人福寿会(岸野雅方理事長)の運営する郡山市の「福島医療専門学校」で、過去に実刑判決を受けた男性(55)が学校教育法で禁止されている教員として10年間授業をしていた、と発表した。同日、学校法人に交付した補助金の一部約50万円の返還を求め、県内のほかの専修学校には法令を順守するよう通知した。
 県私学・法人課などによると、学校教育法は禁錮刑以上の刑罰を受けた者が教員になることができないと規定。だが、この男性は「教員」として01〜10年度までの10年間、無資格のまま授業を実施。現在は副校長という。
 同法人はこの男性を「教員」として県に報告し、08年度から私立専修学校運営費補助金の交付を受けている。県は昨年12月の学校への立ち入り調査などから違反を確認。08〜10年度の補助金の一部約50万円の返還を求め、同法人に原因究明や再発防止策を報告するよう指導した。この男性が実施した授業については、同課の木沢俊哉主幹は「無効とする法律はない」と説明している。
 同法人の樅(もみ)山(やま)哲男理事は取材に「学校の確認不足で、学生には大変申し訳なく思っている」とコメント。5〜6年前に卒業した男性は「きちんと履修したつもりだったのに、今さら無資格だったと言われても遅い。授業料の返還を求めることも考えたい」と話した。【蓬田正志】
4月12日朝刊

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