元妻切りつけ、探偵や母親に頼み居場所特定
TBS系(JNN) 2013年5月29日(水)15時12分配信
神奈川県伊勢原市で塾経営の男が元妻を切りつけた事件です。元妻は暴力による被害を訴え身を隠していましたが、男が探偵業者や自分の母親に依頼し元妻の居場所を特定していたことが警察への取材で新たに分かりました。
これは殺人未遂の疑いで逮捕された塾経営、貞苅詩門容疑者(32)がインターネット上に投稿した映像です。貞苅容疑者は自ら主演したドラマも投稿していました。こうした顔を持つ一方で、貞苅容疑者は離婚した元妻を長年恨み続けるという、まったく別の顔も持っていました。
事件が起きたのは今月21日の朝。伊勢原市の路上で31歳の元妻が貞苅容疑者に包丁で首を切られ、意識不明の重体となりました。元妻は8年前、警察に対しDV被害の相談をしていました。その後、離婚。元妻は民間のシェルターに身を隠し、3年前に今の住まいに移ってからも6歳の長男と偽名で暮らしていました。ところが、貞苅容疑者は少しずつ元妻の周辺に迫っていたのです。
24日に行われた、貞苅容疑者の自宅の捜索。探偵業者が元妻の居場所を調査した書類などが押収されました。貞苅容疑者はおととし9月ごろから探偵業者や自分の母親に依頼し、元妻の居場所を特定していたのです。元妻の自宅前に置かれた、カメラが付いた不審な自転車も、探偵業者が元妻の暮らしぶりを撮影する目的で置いていました。DV被害者の支援を行う団体の代表は・・・
「相手の居場所を探す時に自分が出ていくと危ないので、探偵を使うことは考えがち」(女性人権支援センター“ステップ” 栗原加代美さん)
警察の取り調べに対し貞苅容疑者は「すべての元凶は元妻が出て行ってしまい、自分を無視し続けたことにある」と供述しているということです。また母親は「自分も孫の顔が見たかった」と話しています。
意識不明の重体だった元妻は意識が戻り、現在は安定した状態だということです。(29日16:37)