指導要録40人分紛失 児玉高定時制、公表せず「復元」

指導要録40人分紛失 児玉高定時制、公表せず「復元」
埼玉新聞 2013年8月1日(木)22時30分配信

 本庄市児玉町八幡山の県立児玉高校定時制で2012年3月、生徒の個人情報を含む「指導要録」約40人分が職員室の金庫から紛失していたにもかかわらず、学校や県教委が事実を公表しないまま指導要録を「復元」していたことが1日、県教委などへの取材で分かった。

 県教委によると、12年3月、同校職員室の金庫から、生徒の住所、成績、授業態度、保護者名など個人情報を記録した指導要録がなくなった。指導要録は05、10年度に入学した在校生や卒業生の約40人分で、県教委は「紛失した」と説明している。

 指導要録は進学、就職先への報告書などを作成するために用いる在校生の基礎資料。学校が作成し、20年間の保存が義務付けられている最重要公文書とされる。

 学校は校内で指導要録を捜したが見つからず、12年4月中旬、校長名で児玉署に盗難の被害届を提出した。同署はこれまで捜査を継続しているが、指導要録は見つかっていないという。

 関係者によると、県教委と学校は紛失の事実を公表しないまま、学校が卒業した生徒らに聞き取りして、指導要録を作り直していた。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする