児童個人情報盗難 管理体制ずさん/鹿児島市
南日本新聞 2009 02/10 07:05
鹿児島市北部の4小学校で9日までに明らかになった、児童の個人情報盗難事件。3件は教諭が教室内に放置していた重要書類が被害に遭ったケースで、ずさんな管理体制が浮き彫りになった。
1週間のうちに2度にわたって、児童指導要録35人分と児童理解個票39人分が盗まれた学校では、両書類とも校長室の耐火金庫やかぎ付き保管庫で管理。今回は2人の教諭が教頭の許可を得て持ち出し、書き込みなどの作業をした後、いずれも書類を金庫や保管庫に戻さず教室に放置していた。校長らは返却を確認していなかったことを認め、「個人情報の管理が不適切だった」と語った。
一方、指導要録40人分が盗まれた別の学校は、記録簿に日付と氏名を書けば自由に校長室の金庫から持ち出せた。今回は教諭が記録簿への記載もなく持ち出し、教室内のバッグの中に入れたままにしていた。
同校の保護者は「個人情報が盗まれたことは、ものすごく怖い」「管理が甘かったのでは」などと指摘する。校長は「管理職がいないときには指導要録を持ち出せない体制にして、管理を徹底したい」と話した。
市教委学校教育課の担当者は「ずさんな管理は絶対にあってはならない。重要書類や個人情報の管理徹底、保管状況の再確認を指導したい」としている。