県内を拠点に活動していたヤミ金グループの実動部隊だった男ら9人の判決公判が那覇地裁で開かれ、26日までに7人に執行猶予付きの有罪判決、2人に実刑判決が言い渡されました。 裁判で男ら9人は、去年2月に摘発されたヤミ金グループのなかで、営業役や嫌がらせを行う取り立て役など、役割を細かく分担した実動部隊だったとされ、出資法違反や貸金業法違反などの罪に問われていました。 裁判で検察側は、30人に貸し付けたうち、高いものでは1日4.4%の違法な高金利で金を貸し付けたと指摘。 匿名性・流動性の高い犯罪組織、いわゆる「トクリュウ」による職業的・計画的犯行で、犯行態様は相当悪質として懲役刑と罰金刑を求刑していました。 判決で那覇地裁の安原和臣裁判官は「債務者らの事情につけこむ卑劣な犯行」とする一方、指示役に比べれば責任の程度は軽いと指摘。一部の債務者には約400万円の元利を返還しているなどとして、県内拠点を統括していた平良大輝被告(27)に懲役3年・執行猶予5年、罰金200万円の有罪判決を言い渡しました。 そのほか小野桂介被告(26)、當眞淳被告(53)、上原涼被告(36)、森根澄希被告(27)、高原啓輔被告(37)、池原優也被告(29)にも懲役3年・執行猶予5年、罰金150万円を言い渡しています。 9人のなかで実刑判決が下ったのは、別の事件で執行猶予期間中だった澤岻泰希被告(29)と、別の事件の執行猶予期間が満了して、1年以内に犯行に及んだ永田久利須被告(36)の2人にとどまりました。 ■債務者を追い込むSNSヤミ金グループの手口 愛久澤力也 記者: まずは今回9人が有罪となったヤミ金グループが執拗に債務者を追い込むこちらの 音声をお聞きください。 ▼ヤミ金業者 「元々分かっててお前が借り入れしたんだろ?おい。自分の状況が悪くなったら法律に頼ってるんだろ?お前が」 ▼Aさん(当時 債務者) 「でも今までわたし返済を遅れず、そちらも相当儲けていると思うんですよ」 ▼ヤミ金業者 「いくら儲けているとか関係ないから。約束が違うだろ。お前が払う気ないんだったらこっちはとことんやってやるからな。お前の顔写真も押さえているし、お前の子どもの顔写真も押さえているからな」