去年10月、大阪府泉南市で軽トラックが原付バイクと衝突し、バイクを運転していた18歳の男子高校生が死亡した事故で、過失運転致死罪で起訴されたトラック運転手の男の血液から睡眠導入剤の成分が検出されていたことが分かりました。 大阪地検岸和田支部は薬物の影響により正常な運転が困難な状態だったとして、男についてより法定刑が重い危険運転致死の適用を求める訴因変更を大阪地裁岸和田支部に求めました。 去年10月15日夜遅く、泉南市内でパトロール中の警察官が前方が大破した軽トラックを発見し、運転していたパン工場作業員の市道雅友被告(46)が「何かに当たった」と話したことから付近を捜索したところ、原付バイクとともに男子高校生(18)が倒れていました。 男子高校生は搬送先の病院で死亡が確認されました。 事故は市道被告の軽トラックがセンターラインをはみ出したことが原因で、市道被告は過失運転致死の疑いで逮捕・起訴されていました。 しかしその後の捜査で市道被告が、「処方された睡眠導入剤を飲んだ。事故の記憶がない」などと供述し、府警が実施した血液鑑定でも睡眠導入剤の成分が検出されたほか、尿検査で覚醒剤の反応も出たことから、地検岸和田支部は今月7日、薬物の影響で正常な運転が困難な状態だったとして、市道被告について危険運転致死の適用を求める訴因変更を地裁岸和田支部に求めました。 2001年に設けられた「危険運転致死傷罪」の刑の上限は懲役20年で、懲役7年の「過失運転致死傷罪」よりも大幅に重い法定刑になっています。