米国立公文書館は18日、ジョン・F・ケネディ元大統領暗殺事件(1963年11月)に関して、これまで非公開だった機密指定文書を公開した。トランプ大統領が2期目の就任直後、残りの機密文書を全て公開するよう命じる大統領令に署名。17日には残る全てのファイル約8万ページを18日に公開するよう指示したと明かしていた。 ケネディ氏は南部テキサス州ダラスで暗殺された。現職大統領が白昼、オープンカーでパレード中に頭部を狙撃された事件は、全世界に衝撃を与えた。 政府の調査委員会は、道路に面したビルから銃撃したとして逮捕され、直後に警察署内で射殺されたリー・ハーベイ・オズワルド容疑者の「単独犯行」と断定。しかし、キューバ、ソ連(当時)、マフィアの関与など、さまざまな陰謀説がささやかれ続けている。今回公開された文書が、こうした陰謀説に終止符を打つものになるのか注目される。 92年に制定された「JFK暗殺関連資料管理法」は、米中央情報局(CIA)など政府機関が作成した資料を25年後の2017年までに公開するよう義務付けた。関連資料は数百万ページに上り、大半は公開された。しかし、一部は国家安全保障上の懸念があるとして、1期目のトランプ大統領、バイデン前大統領によって繰り返し公開が延期されていた。【ワシントン西田進一郎】