17年前、滋賀県の琵琶湖で男性の切断遺体が相次いで見つかった事件で、大津地検は19日、別の殺人事件で実刑判決が確定して服役していた74歳の男を殺人の罪で起訴しました。 無職の杠共芳(ゆずりは・ともよし)被告(74)で、2008年5月中旬ごろ、滋賀県内または周辺において、川本秀行さん(当時39)の首を何らかの方法で圧迫して、殺害したとして起訴されました。 この事件は2008年、近江八幡市や東近江市などの琵琶湖岸6か所で、切断された遺体が相次いで見つかったもので、10年後の2018年、遺体は滋賀県野洲市に住んでいた川本秀行さん(当時39)と特定されました。 杠被告と川本さんは建設会社の元同僚という関係で、関係者によりますと、2人は過去に同居していたということです。 杠被告は2018年に川本さんとは別の知人男性について、切断した遺体を草津市内の排水路に捨てたなどとして、殺人などの罪で懲役25年の判決が確定し、岡山刑務所で服役していましたが、川本さんを殺害した疑いが強まったとして、先月、殺人の疑いで逮捕・送検されていました。 大津地検は、杠被告の認否などを明らかにしていませんが、「長年にわたる捜査の結果、本日の公訴提起の手続きを取ることができたと思っています。今後、公判立証を適切にしていく中で、事案についても明らかにしていくことになると思います」とコメントしています。