<橋下大阪市長>君が代起立条例案、2月市議会に提案へ

<橋下大阪市長>君が代起立条例案、2月市議会に提案へ
毎日新聞 2012年1月13日(金)12時6分配信

 大阪市の橋下徹市長は13日、市立学校の教職員に君が代の起立斉唱を義務づける条例案を、2月市議会に提案する意向を明らかにした。大阪府では昨年6月、同様の条例が全国で初めて成立。府条例は大阪市にも適用されているが、起立斉唱の徹底を図る狙いがあるとみられる。ただ、市議会では、橋下市長が代表を務める大阪維新の会市議団が過半数を占めておらず、成立は厳しい見通しだ。

 市教委は毎年、全市立学校を対象に、入学式と卒業式での国旗掲揚や君が代起立斉唱について実態調査を実施。現在のところ、実施率は100%を達成している。

 橋下市長はこの日午前に開かれた区長会議に出席し、「君が代起立斉唱条例案を、市長提案で出しに行く」と述べた。

 内容は府の条例と同じで、「我が国と郷土を愛する意識の高揚」「服務規律の厳格化」などを目的に掲げ、市立の小中高校、特別支援学校の教職員を対象にする。「学校の行事において行われる国歌の斉唱にあたっては起立により斉唱を行うものとする」と明記し、市施設での国旗の常時掲揚も義務づける。罰則は教育基本条例案に盛り込む方針だ。

 市教委によると、市立小中学校の教職員の人件費は府費だが、高校や幼稚園など一部の教職員は市費。市教委は「府条例は服務の一般的な規定ととらえており、市費の職員にも適用されると考えているが、市長の考え方を聞いて提案に向けて、準備を進めたい」としている。

 府では、大阪維新の会府議団が同条例案を府議会に提案。公明、自民、民主、共産が反対したが、過半数を占める維新などの賛成多数で可決された。【林由紀子】

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