勤務先の同僚だった20歳女性を34時間にわたって自宅で監禁し、性的暴行を加えた罪に問われている男の裁判で、検察側は懲役8年を求刑しました。 ■「自分にした無礼なことを分からせるため」 逮捕監禁と不同意性交等の罪に問われている魚津市西尾崎の無職・高𣘺正仁被告(54)です。 起訴状などによりますと、高𣘺被告は去年9月29日午後1時ごろから30日午後11時ごろまで、34時間にわたり元同僚の女性(20)を手錠やくさりなどを使って自宅に監禁し、性的暴行を加えたとされています。 1月10日の初公判で、検察側は、被告と被害者の女性は元同僚で、休みの日や仕事終わりに2人で出かけることもあるほど関係は良好でしたが、去年9月、被告が退職の話をした際、両手を振って「バイバイ」した女性の態度にいら立ち、被告の引っ越しで冷蔵庫を運ぶ手伝いを口実に女性を自宅に呼び犯行に及んだとしました。 警察の取り調べに対し、被告は「自分にした無礼なことを分からせるため」に犯行に及んだとして、女性が抵抗せず無反応になると「自分が思い描いていたSMプレイとは違うと思った」などと供述していました。 初公判で被告は監禁や性的暴行は認めた一方、女性を脅した際の文言が異なると起訴内容の一部を否認していました。 ■「上司で父親のような存在で…」 1月17日の裁判では、被害にあった女性の弁護士が、女性が思いを綴った意見陳述を代読しました。 意見陳述より: 上司で父親のような存在であったため、疑う気持ちはありませんでした。高𣘺さんが手錠をつけてきて冗談ではないとわかった時、殺されてしまうのではと本当に怖くなりました。 事件以来、人が怖く、みんな私のことが嫌いなのではないかと不安だといいます。 意見陳述より: わたしは仕事ができなくなり会社をやめることになりました。会社の寮に住んでいたことから住む場所も失いました。携帯電話もどこへやったのでしょうか。高𣘺さんは、わたしの気持ちを少しでも考えていますか?刑務所で罪を償えばいいと簡単に考えていませんか?刑務所に行ったとしてもわたしの傷は癒えません。