免許外指導指示の校長ら処分 静岡市教委

免許外指導指示の校長ら処分 静岡市教委
@S[アットエス] by 静岡新聞 2014年1月27日(月)14時42分配信

 静岡市立南中の男性校長が2013年、音楽科の女性臨時講師に免許を持たない英語の授業を担当させた問題で、同市教委は27日、校長を減給(10分の1)1カ月の懲戒処分とした。同校教頭は文書訓告とし、市教委事務局の課長も管理監督責任があったとして厳重注意とした。
 処分は24日の市教委定例会で審議した。講師本人については「問題がある行為との認識はなかった」(教職員課)として、処分しなかった。
 市教委によると、校長は13年4月から同年12月の間、教育職員免許法に違反すると知りながら、講師に免許がない英語の授業を1年生2クラスで担当させた。
 講師が授業を行ったクラスの英語の学力については調査中という。年度末に進級可能かどうかを市教委が判断する。保護者から補講の要望があるため、年度内に実施する方向で検討している。
 高木雅宏教育長は「生徒、保護者、市民の皆さまに深くおわびする。再発防止へ指導を徹底する」とコメントした。

県教委も処分検討

 中学校臨時講師の免許外指導の違法行為は静岡市を含めて県内の5市6校で確認されている。
 静岡市以外を所管する静岡県教委は現在、校長の処分を検討中。関係者から背景など事情を聴く方針だが、「法違反は許されない」と是正を求める姿勢は変えていない。
 法律では臨時講師に免許外教科の指導を認めていないが、教員採用試験に合格した正規教諭は認められる。
 県内の市教委担当者は、学習指導要領の改定で主要5教科の正規教諭の負担が増大し、授業数が比較的少ない実技系教科の臨時講師に授業を担わせた実態があり、「仕方なかった」と説明する。
 これについて、県教委幹部は「他校は違法にならないようにやりくりしている。学校経営の手腕が問われる」と疑問視する。

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