天童・中1自殺、アンケート開示せず 市教委が方針
山形新聞 2014年3月18日(火)7時50分配信
天童市の中学1年の女子生徒(12)が山形新幹線にはねられて死亡し、自宅からいじめを受けていたと記したノートが見つかった問題で、遺族から開示するよう要望があった全校生徒対象のアンケート結果について、市教育委員会は17日、山形新聞の取材に対し、非開示とする方針を明らかにした。いじめ防止対策推進法は、学校がいじめの調査を行った際、調査に係る事実やその他の必要な情報を適切に提供すると定めているが、市教委はアンケート結果の開示は適切ではないと判断した。
アンケートの結果について、市教委は「不確かな情報やうわさ話が含まれており、そのまま開示することはできない」と説明。非開示の理由として、(記された在校生の)プライバシーの保護、さらには他の保護者から公開しないでほしいとの要望があったことも挙げた。
同法が学校に対し説明責任を求めていることについて、市教委は「『適切に提供する』の部分を考慮すれば、アンケートの開示は適切ではないと考える」との認識で、「生徒への聞き取り調査と合わせ、事実が確認できた内容を遺族に開示する」との考えを示した。
遺族の代理人弁護士は「われわれが求めているのは、ありのままの結果の開示。調査の事実確認が不充分だと判断すれば、再調査を求める立場だ」と述べ、市教委の判断を批判した。
アンケートでは、13人の生徒がいじめの具体的な内容を証言し、100人超がいじめに言及。その内容は実施翌日の1月16日、個人名を黒塗りにして遺族に閲覧させていた。内容を再度把握するため、遺族は今月11日、代理人弁護士と学校を訪れ、結果の開示と写しの提供を要望した。