動物実験の医療用麻薬を自分に注射 鹿児島大教員解雇へ

動物実験の医療用麻薬を自分に注射 鹿児島大教員解雇へ
朝日新聞デジタル 2015年6月19日 12時36分配信

 鹿児島大学(鹿児島市)は19日、大学院医歯学総合研究科担当の40代の男性教員が、動物実験に使う医療用麻薬「ケタラール」を持ち出し、自分で使用していた、と発表した。大学は近く懲戒解雇する方針を固め、本人に通知した。

 大学によると、この教員は2011年ごろから今年3月2日まで、ケタラールを複数回にわたって自宅に持ち帰り、自分に注射していた。使った麻薬は少なくとも10ミリリットル入りで約150本分(総額約20万円分)に上るという。

 教員は10年11月、県の麻薬研究者免許を得て、麻薬の購入や管理をしていた。上司の教授が3月2日、不審な購入歴に気づいて教員に確認したところ、使用を認めたという。大学は鹿児島県警に通報するとともに、学内に調査委員会を設けて調べていた。

 大学の調べに対し、この教員は研究上のストレスから不眠が続き、自殺目的で使ったのを契機に、その後も使用を続けたと説明しているという。島秀典・同大理事は「あってはならないことで、関係者の信頼を裏切ったことをおわびする。今後は管理を厳重にしたい」と述べた。(林国広)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする