中学教諭を書類送検 生徒失神、傷害の疑い 大分市

中学教諭を書類送検 生徒失神、傷害の疑い 大分市
大分合同新聞 2018/05/24 03:00

 大分市立中学校の50代男性教諭が下校指導中に男子生徒(13)の首に腕を回して失神させ、けがを負わせた問題で、大分東署が教諭を傷害容疑で大分区検に書類送検したことが23日、関係者への取材で分かった。保護者から被害届を受け、経緯を調べていた。市教委は「学校現場の体罰でけがをさせてしまい、大変申し訳ない」と話している。
 書類送検は18日付。市教委などによると、教諭は4月20日午後7時ごろ、校舎の出入り口付近で、自転車に乗っていた2年生の生徒に後方から左腕を回し、首筋をつかんだ。生徒は気を失って後ろに転倒。頭などに1週間のけがを負った。
 生徒は部活動を終え、他の生徒らと5人で話をしていた。教諭は早く帰るよう声を数回掛けたが従わなかったという。
 意識を失った後、教諭が胸をたたいて10秒ほどで目を覚ました。知らせを受けた父親が駆け付け、119番と110番通報した。教諭は柔道の有段者だった。
 市教委は2日後の同22日に会見を開き、生徒を負傷させたことを公表した。失神した事実を伏せていたことが報道で明らかになり、同26日に再び会見。三浦享二教育長らが「事が大きくなるのを心配して言わなかった」と弁明、陳謝した。
 取材に対し、市教委学校教育課は「教諭も反省している」と述べた。当初、失神を公表しなかったことについては「隠す意図があったと受け止められても仕方がない。今後は誠実に伝えていきたい」と改めて謝罪した。

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